第2部トークセッション 「現役ママトーク:ワーママのありがち悩みへの対処法を考える」

2018.12.9 sun 『WORK-RE PARTY vol.2@シブニラウンジ』

第1部トークセッション「現役ママトーク:ワーママのありがち悩みへの対処法を考える」

猪熊 真理子氏(OMOYA Inc. 代表取締役社長/女子未来大学ファウンダー)

中庭 未保(mom.ent株式会社 マネージャー)

大宮 芳美(mom.ent株式会社 アートディレクター)

 

第2部はトークセッション。

15歳・11歳姉妹のママである中庭と、3歳・1歳兄弟のママである大宮も登壇し、

「育児と仕事の両立、ちょっと昔と今とこれから」というテーマにトークを広げました。

 

中庭:

うちの子どもたちが保育園児だった10年前は、保育園の送り迎えはほとんどのおうちがママでした。そして当時はそんな言葉もありませんでしたが、今よりずっとワンオペ育児が当たり前で、多くの働くママたちは必死でした。

でも今メンバーと会話していると「パパが面倒見てます」って言う人も多くて、女性の働きやすさはこの10年でもかなり改善されていると思います。

 

猪熊さん:

子育てと仕事を長く両立してきて、中庭さんが一番大変だったことってなんですか?

 

中庭:

うーん、いくつもあるんですが、キャリアの選択肢が制限されてしまったことは結構つらかったですね。

私のキャリアって、飲食、WEB、不動産と一見バラバラに見えるかと思います。クリエイティブ業界に身を置きたい気持ちはずっとあったのですが、育児中であることを理由に転職活動もなかなかうまくいかず、それを子どものせいだと思ったこともありました。すごく葛藤して、だけど仕事は諦めたくなくて、一番譲れなかった「人と関わる仕事がしたい」ということを軸にして、営業職でキャリアを積んできました。

 

猪熊さん:

最近は随分変わってきてはいますが、アラサー世代で転職活動をすると出産や育児による離脱を懸念されて「お子さんの予定はあるんですか?」って直球で聞かれたり、採用に影響がでることは今もあります。

社会や職場だけじゃなく、家族や親族の影響も大きいですよね。

例えば、子育てしながら働くことに旦那さんは協力的でも、お姑さんの反発があるという場合もあります。

それぞれ価値観の違うステイクホルダーに対して、姿勢や話題は使い分けていく必要はあるかもしれませんね。

 

大宮:

それぞれの家庭や会社でも大きな差がありますが、都市圏と地方の差も感じます。

地元(広島)の友人の旦那さんなんですが、自分が育った時代の価値観から全然アップデートしていない人がいて。

「男は働くのが当然。父親がえらい!ママにもパートはしてほしいけど、育児は手伝えないから正社員は困る。」なんて平気な顔で、しかもキミもそう思うよね?って押し付けてくる。自分の都合の良いように考えてるとしか思えない。

東京だと夫婦ともキャリア志向という考え方は広まっていますが、地方はまだまだ親戚づきあいが濃かったり、考え方は違うかも。

 

猪熊さん:

たまには女子会に行きたいと旦那さんに交渉できない女性も多いですよね。

旦那さんは子どもが産まれても変わらず飲みに行くのに、自分は一度も行ってないっていう話はよく聞きます。

 

中庭:

その気持ち、実はちょっとわかります。

女子会だけでなく、仕事の付き合いの飲み会でも旦那になかなか言えなくて、言わなきゃとは思いつつも、言い合いになるのが嫌で言えなかったですね。なぜか分からないけど、お酒を飲んで帰ってきたっていう事実がすごく気まずくて。

 

猪熊さん:

海外に比べて、日本は「母親が育児をすべき」という価値観が根強いです。

例えばフランスやアメリカだと、子どもを預けて夫婦がデートをしてもあまり非難されません。だけど日本で同じことをして、写真をインスタに上げたら「子どもはどうしたんですか?かわいそう!」ってコメントされるような風潮がありますよね。そうするともう、誰も何も言えなくなってしまう。

これからまだ変わっていくとは思うけど、ちょっと遅れてますよね。

 

中庭:

今は、少し視野を広げればシッターサービスなどの民間サービスも整ってきているけど、ご近所や親族からの目とか心理的な抵抗感もあるのかも。

 

猪熊さん:

この前、友人が納品前の仕事を大量に抱えていて、子どもを預かったんです。

民間企業のサービスに頼るだけでなく、ご近所のママ友や信頼できる友人に子どもを預けられるような関係を築いていくことは多くのママパパにとって必要なことなのかもしれません。

第二子が生まれた時も家族の生活が大きく変わるタイミングかと思うのですが、おふたりはどうでした?

 

大宮:

私は、ふたりめ出産後はいい意味で諦めができて、育児が随分楽になりました。

長男だけの時は成長や教育のことを思ってあれこれ腐心していましたが、今ははずいぶん力が抜けましたね。成長するほど次男が力強くなって、長男を押しのけようとするくらいパワフルです。

 

中庭:

うちは4歳違いの姉妹ですが、乳幼児期はお姉ちゃんはすごく助けになって、一緒に子育てしてくれる相棒みたいな存在でした。今思い返してみると、子どもが増えて大変だったのは一瞬で、助けられたことのほうが多いですね。

そんな育ち方をしたからか、お姉ちゃんはすごく空気を読むことに長けてるのに、妹は空気なんて全然読みやしない。だけどお姉ちゃんをすごく頼りにしていて、姉妹だけの時間の方が仲良くやってるらしい。「ママが帰ってくるとギスギスするんだけど」って長女から文句を言われるくらいです笑。

〜ここで、参加者の方の意見を聞いてみました。〜

 

参加者 Kさん:

今1歳の子どもがいます。理解のある主人ですが、仕事が多忙で早く帰ってくるのは難しい。大切な部下の送別会などどうしても参加したい場合には夜更かし覚悟で子どもを連れて行き、22時過ぎの帰りの電車で白い目で見られてしまいます。

シッターサービスも検討しましたが、留守の自宅に人を上げることに躊躇します。

社会の雰囲気は変わってきていても、結局は母親の努力が強制されていると思うことが多く、気軽に、確実に利用できるサービスがもっと増えてほしいとどうしても思ってしまいます。

 

猪熊さん:

キッズラインなどシッターサービスはどんどん広がっていますが、コストもかかるし、人気のシッターさんは争奪戦が起きていることも事実ですね。

血のつながりだけで子どもを育てなくてもいいと思うんです。子どもだって、よく知っている人と過ごす方が安心できます。なので、だれかある程度特定の人と協力して子育てしていくことは大切ですよね。小さな頃から成長を見ていて、心で繋がっている関係性なら、預けるママも、子どもも、預かる方だってみんなハッピーです。

「サードファミリー」の考え方がもっと広まってほしいなと思います。そうしないと、いつまでもママパパに無理を強いることになってしまうので。

 

中庭:

国や企業単位の努力は進んでいると思いますが、各個人が地域にコミュニティをつくってみんなで育てていける環境はいいですね。私も保育園のママ友同士で何度も助け合ってきました。子どもも少し大きくなればお友達の家で過ごす時間を楽しんでいたりして。

絶対にどうしても行きたい会はどうにかして行った方がいいと思います。

 

大宮:

男性って鈍いし、本当に行きたいなら伝えてみた方がいいですよね。

1年半ほど前、mom.ent設立の説明会に「行きたい」って旦那に言ったら「仕事だから無理」って言われたんです。だけどこれは譲れないって思って、「私の人生がかかってるから行かせてほしい!」って覚悟を伝えたら仕事を休んでくれて、無事行けました。

 

参加者 Iさん:

今の会社に育休中の先輩が2名います。

残業が多い会社なので、復帰後に仕事が成り立つのかどうか不安です。

 

猪熊さん:

子育て中の人がチームにいると、自分の仕事が増えてしまうことはありますか?

 

参加者 Iさん:

そういうこともあります。しわ寄せが来ることは葛藤します。

 

中庭:

子どもがいるからとお互い遠慮してしまうよりも、どんな働き方をしたいのか、職場の人たちに向けて発信し続けてもらった方がいいと思います。ワーママの前例が少ない会社であればなおさら、マネジメント層もそれを望んでいるんじゃないでしょうか。

 

猪熊さん:

テレワークなどの制度を充実させていく方法もありますが、テレワークは仕事の境界線が引きにくくなる場合もあるので人によって塩梅は難しいですね。

妊活や子育て、介護などの事情で働く時間に制限が出てくる人は多いと思います。特に妊活など身体的にセンシティブな事柄だと、男性の管理職層には基礎的な知識やどう対処すればいいのかというのが分からないことも良くあります、

妊娠や出産って、女性は身体が変わるので動物的に理解するんですが、男性はその変化がないので難しい部分もあると思います。

「自分は人生の中で何を大事にしたいのか」。そんなことを職場で話すのってかなり勇気がいることだと思うんですが、少しづつ変えていきたいですよね!

 

中庭:

一緒に働く人たちって、家族よりも長い時間を過ごす関係だったりするし、日本人らしく忖度するよりも、自分にとっての大切なことは勇気を持って伝えていったほうがいいんじゃないかなと私も思います。

 

 

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